相続登記で使用した書類を返却してもらうには(原本還付)

これらの書類を原本還付するには、まず全ての書類のコピーをとります。

そして書類のコピーに「原本の写しに相違ない」旨を記載して、記名押印または署名をします。

押印する印鑑は申請書に使用した印鑑と同じもので押印をします。

 

通常は複数の書類を原本還付することになると思いますので、その場合は全てのコピーをホッチキス止めして、先頭のページに原本の写しに相違ない旨と記名押印をした後に、残りのページについては割印をすれば全ての書類を返却してもらえます。

 

亡くなった方の戸籍一式や相続人の戸籍についても上記の方法で原本還付してもらう事が可能です。

ただ、戸籍については亡くなった方の出生から死亡までの戸籍一式と相続人全員の現在の戸籍が基本的に必要になりますので、何十枚の量になることもあります。

 

全ての戸籍のコピーをとっても構わないのですが、別の方法として「相続関係説明図」というものを提出する方法があります。

 

相続関係説明図は被相続人（亡くなった方）と相続人の関係を表した家系図のようなものです。

書式については決まった様式はないのですが、主に以下の内容を記載します。

• 被相続人

1. 氏名
2. 出生日及び死亡日
3. 最後の本籍地
4. 最後の住所地
5. 登記簿上の住所

 

• 相続人

1. 氏名
2. 住所
3. 生年月日

 

相続人の欄には、不動産を取得する相続人については「相続」と記載し、遺産分割協議で不動産を取得しないことになった相続人については「分割」と記載します。

また、裁判所での相続放棄手続きをした相続人については「相続放棄」と記載します。

 

この相続関係説明図を申請の際に提出すれば、戸籍一式のコピーをとらなくても完了後に戸籍は全て返却されます。

 

戸籍の枚数が少なければ全てコピーをとってもいいかもしれませんが、膨大な量であれば相続関係説明図を作成した方がいいかもしれません。

島田 悠史
昭和61年生まれ　東京都荒川区出身

■資格
司法書士
登録番号 東京7509号
簡裁訴訟代理関係業務認定会員
認定第1501067号

■所属
東京司法書士会

■ごあいさつ
2015年に司法書士試験合格後、2017年に文京区で独立開業。
相続業務に特化し、不動産相続登記に加えて預貯金・株式などの金融資産も含めた遺産承継手続きを年間100件以上受任。
依頼者様が気軽に相談が出来る事務所環境を整えております。